コクーン歌舞伎「桜姫」

コクーン歌舞伎「桜姫」を観劇してきました。
  渋谷・コクーン歌舞伎 桜姫  http://www.kabuki-bito.jp/theaters/other/2009/07/post_33.html
今回の注目は、何といっても、桜姫を務める中村七之助でしょう。最近、七之助女形が良くなってきていると思っているのですが、大抜擢の桜姫をどう見せてくれるのか。期待と不安を抱えて、開演を待ちました。
結果は…。七之助は、ちゃんと期待にこたえてくれたと思います。私的には、合格です。最初のお姫様の出で、いつの間に、こんなに奇麗になったの、とちょっとびっくり。まだまだ硬さはありますが、回を重ねると良くなるのではないかと思います。今回も、笹野高志が良い味を出しています。
ところで、歌舞伎の「桜姫東文章」も、福助が桜姫を務めた2005年のコクーン歌舞伎「桜姫」も観ていますが、同性の私から見ても、「よくわからない」人物です。どうしてそうなるの、という行動が多いのです。でも、今月の『演劇界』の七之助がインタビューで

お姫様だけれども、箱入りではなく、とても好奇心旺盛な人なんだと思います。僕が思うのは、桜姫は流れに身を任せてしまう人なんじゃないか、ということです。*1

などど答えている記事を読んだり、開演前や幕間*2にプログラムを読んだりして、何となく、こういう生き方もありなのかな、と思いました。鶴屋南北原作の歌舞伎は、先に「あらすじ」を読んで勉強しようと思っても、逆に混乱するかもしれません。こういうのもありかな、串田和美は「桜姫」をこんな風に解釈したのかな、と場面場面を楽しめば良いかと思います。でも、最後はいつもどおり唐突な感じがしました。終演後に、「よくわからなかった」と言っている人もいましたし。
今回は、舞台が客席に囲まれているので、演じる役者さん達はいつもの歌舞伎と勝手が違ってやりにくいかもしれません。私は、舞台に向かっての右側のベンチシートで観ましたが、意外と舞台に近く、見やすかったと思います。ベンチシートも思っていたよりもゆったりしていて、脚も伸ばせて楽でした。いつもどおり、各席の通路を使った出や引っ込みもあります。
久し振りの渋谷は、人があふれていました。久し振りだと、渋谷駅前のスクランブル交差点でひるんでしまいます。

*1:今月の『演劇界』の、七之助のインタビュー記事は、観劇前に読むことをおすすめします。

*2:今回の幕間は15分。回り舞台の上に、第2幕の庵室の場のセッティングをする大道具さんの仕事を見ているのも面白かったです。