図書館システム研究会に参加しました

昨日、箱崎日本アイ・ビー・エム本社で行われた、第16回 図書館システム研究会に参加しました。
この研究会は、おそらく日本アイ・ビー・エム/サン・データセンターの提供する図書館情報システムCLIS/400の公共図書館ユーザー向けセミナーかと思います。勤務館ではこのシステムは利用していないのですが、研究会開催の案内が来て、テーマが「デジタルアーカイブ」ということで申込みをしました。
内容は、最近、このシステムを導入した館の報告2件と、デジタルアーカイブに関わる報告が2件という内容でした。

【プログラム】
1 導入事例発表 (川崎市立中原図書館情報システム担当主査 永島治)
2 導入事例発表 (中央区京橋図書館  鈴木俊一
3 デジタル・アーカイブにおけるデータ・マネジメント
  (日本アイ・ビー・エム 大和システム開発研究所 ストレージ・システム開発担当部長 藤原忍)
4 メタデータと目録情報 (サン・データセンター 吉田直樹


川崎市立図書館の事例は、システム更新を行うことになった経緯、総合評価一般競争入札についての報告でした。
   川崎市立図書館  http://www.library.city.kawasaki.jp/
勤務館のシステム更新についてはまだ確定していないものの、総合評価による入札で行うことになっており、現在、仕様書原案の作成などの準備を進めています。勤務館で総合評価の入札をするのは初めてで、本庁も打合わせをしながら進めていますが、準備は大変です。予算がついて、入札のための手続きが始まってからも大変そうです。「システムの重要性は高まっているのだから価格だけでは選べない」「(総合評価では)入札をする時にすべての仕様が固まっていなくてはいけない」「デモ・プレゼンを行って提案書の内容を確認する」など、総合評価競争入札を行う上での参考になるポイントがいろいろありました。当日の配布資料は、参考資料とさせてもらおうと思っています。
中央区京橋図書館の事例は、Webサービスの充実に重点をおいたシステム更新についての報告でした。
   中央区立図書館  http://www.library.city.chuo.tokyo.jp/
地域資料−特に、中央区に関する膨大な数の写真、錦絵、絵葉書など−のデジタル化について、検索できるようにするために検索キーを付与するのが大変だった、という報告は、地域資料のデジタル化を考えている参加館の参考になったのではないかと思います。中央区の地図から検索していくという「マップ検索*1」は面白いと思いました。
ただ、「リプレースしたことでWebへのアクセス数が10カ月間で約140万件と大幅増になった」という報告については、個人的に疑問に思いました。アクセス数は、おそらくホームページの全ページのアクセス数の合計だと思われます。アクセス数が増えたには、公開したコンテンツが増えたことが要因の1つであることは間違いないと思われますが、ホームページの構成などもアクセス数に影響するでしょうし、単純に全アクセス数の比較で良いのかと思ったのですが、どうなのでしょう?
3番目の「デジタル・アーカイブにおけるデータ・マネジメント」の報告は、問題提起というような感じで、とても刺激的でした。
・デジタル化の動きは今後も進むが、デジタル化するだけではだめで、デジタル化した情報を読める仕組み−物理的保存(原本の保存)と論理的保存(意味の継承)−を維持していかなくてはいけない。
・ただし、予算が途絶えれば継承も途絶える可能性もあり、オープンソースによる保存が良いのでは?
など、資料をデジタル化することが到達点ではない、ということを考えさせられました。現状は、デジタル化するので手一杯、それを公開までなかなかできずにいる、デジタル化したデータの保存まで考えている公共図書館はどれだけあるでしょうか?

最後の「メタデータと目録情報」は、デジタル化に関わる用語の説明が主でした。

そして、当日、運営事務局を担当していた、大学の同期と久しぶりに会いました。図書館界は、思っている以上に狭いです(笑)。
それから、資料と一緒に、参加者全員に「抗菌ポーチ付マスクセット」は配られました。マスクが配られた研修会は初めてです。