第6回レファ協フォーラムに参加しました

2月17日(水)、国立国会図書館東京本館で開催された「第6回レファレンス協同データベース事業フォーラム」に参加しました。

     第6回レファレンス協同データベース事業フォーラム   http://crd.ndl.go.jp/jp/library/forum_6.html

今年は、初めての東京本館で開催でした。その他、インターネットによる実況中継やTwitter中継もありました。
間もなく、当日の資料が公開されるでしょうし、フォーラムの記録集も5、6月頃には公開されると思いますので、詳しくはそちらをご覧いただくことにして、当日のメモ、参加した感想などを書いてみます。(ニュアンスが違う点があればご容赦を。)
フォーラムは、長尾館長の挨拶から始まりました。


■ 開会挨拶
レファ協の登録事例が5万件を越えたが、まだまだ不十分。事例が30〜50万件くらいのDBにならないと、本当に利用してもらえないのではないか?*1
レファ協は、月20万件以上のアクセスがあるが、本当にレファレンスの参考になった事例はどれだけあるのか。アクセスしても使えないと意味がない。
・データを増やしていく努力は必要。データをインプットする作業は大変な作業だと思うが、たくさんの事例が集まれば強力なものとなる。将来を考えて頑張って欲しい。
・レファレンスサービスは大事。自分の力を発揮できる仕事できる仕事である。
・レファレンス事例を参考にして、適切な判断をしてサービスを提供する。
・図書館協力という点からも、レファ協は最も成果を上げている事業ではないか。


■ 礼状授与
昨年に引き続き、今年もデータ登録数とデータの被参照件数が多い参加館40館に、国会図書館長から礼状が2月中に送付されるそうです。フォーラム当日は、埼玉県立久喜図書館の伊藤さんが参加館代表で、長尾館長からの礼状を受け取りました。


■ 基調講演・デジタル時代のレファレンスサービス(鶴見大学文学部教授 原田智子先生)
原田先生の基調講演は、レファ協の活用のためにも、レファレンスサービスの基本をおさえる必要がることを述べていたと思います。
・利用者を満足させるレファレンス回答が、プロとしての情報サービス。
・利用者の満足を高めるためには、コミュニケーション能力、インタビュー技術が重要。コミュニケーションがうまくとれていないと、満足度も低い。
・レファレンス回答も重要ではあるが、図書館員にとっては、調査のプロセスが重要。
・レファレンスサービスは、奥が深く、図書館の顔となる人的サービス!

お昼休みは、会場外のロビーで図書館パッケージシステムとレファ協との連携機能についてのデモが行われていました。


午後は、参加館の実践報告が行われました。大規模図書館(県立図書館)、小規模図書館、大学図書館3館の、各館の取り組み状況が紹介されました。


■ 実践報告(1)「これまでの5年、これからの5年−レファ協とともに−」(埼玉県立久喜図書館 伊藤仁さん)
    埼玉県立図書館    https://www.lib.pref.saitama.jp/
現在、事例登録件数1位の埼玉県立図書館のノウハウが紹介されました。


■ 実践報告(2)「レファレンスの先にあるもの〜レファレンス協同データベース事業から学ぶこと〜」(横手市立平鹿図書館 遠藤博巳さん)
    横手市立平鹿図書館  http://www.city.yokote.lg.jp/kakuka/toshokan/hiraka/annai/library_hiraka_library.jsp*2
・最初に横手市の観光案内のスライド。*3
・職員は4名(常勤1名、非常勤3名)。職員は、館内の清掃、草刈り、雪かきなど、何でもやる。
・自分は昨年度から図書館勤務になったが、それまでは図書館を利用したことがなかった。
秋田県立図書館での研修をきっかけに、レファ協に事例を登録するようになった。1日1件の事例登録を目標にしている。
・レファレンスの記録用紙を、レファ協に合ったものに変えた。
・現在は、レファレンスの登録で手一杯だが、今後はレファ協をレファレンスにも活用していきたい。


■ 実践報告(3)「現場における情報共有への取り組み−レファ協は一石三鳥−」(愛知学院大学図書館情報センター 千邑淳子さん)
   愛知学院大学図書館情報センター    http://www.lib.aichi-gakuin.ac.jp/
・自分は閲覧業務委託の統括をしている。
情報リテラシーチーム6名が、レファ協への事例登録を行っているが、記録のとり方がまちまちなため、内容の確認などに時間がかかっている。
・レファレンス講習用の事例は、参加館公開にしている。


休憩をはさんで、パネルディスカッションが行われました。


■ パネルディスカッション(コーディネーター・青山学院大学教育人間科学部教授 小田光宏先生)
青山学院大学の小田先生の司会進行で、「日常業務の中で、レファ協をどう扱っていくか?」というテーマで、(1)日々作る、(2)日々使う、(3)日々伝える、という3つの視点から進められました。
・最初に記録ありき。記録用紙をレファ協フォーマットに合わせるなどの、記録をとるための工夫が必要。
・規模によって、記録〜登録のノウハウが違うが、登録のために記録をまとめるところに負荷がかかっているか?
・レファレンスの記録に、負担感があるため、記録が残らない?
・簡単な記録でも残しておくと、後で役に立つ。自分が記録することで、記憶にも残る。
レファ協と、各県立図書館の郷土に関する事例データベースはすみ分けすべきか?
レファ協のコメント機能を活用したい。いろいろ教えてもらって、質を上げたい。
レファ協Googleでヒットするということは、誰かが使っている可能性がある。
・レファレンスは、場数を踏んでいくしかない。
大学図書館の場合、先生を通して、学生に図書館に来てもらうような工夫が必要。
・Web情報について、その内容が適切がどうかを判断するのがプロのライブラリアン。
・似たような内容であっても、どんどん事例として登録する。登録する事例は、絞りに絞った事例だけではない。


現在は、レファレンスの担当ではないのですが、レファ協フォーラムでは、毎回いろいろな「発見」があります。今回は初めての東京開催だったのですが、日程が悪かったのか、意外に首都圏の図書館の参加が少なかったのが残念でした。
それにしても、国会周辺は警備が厳重ですね。帰りに、永田町駅へ向かう途中で職務質問を受けました。*4

*1:「50万」という数字が出て、事務局が青ざめたような…?

*2:今月末に、図書館システムが入れ替わるとのことです。

*3:秋田県横手市に関心がある方は、こちらをどうそ。→横手市[観光情報トップ]  http://www.city.yokote.lg.jp/kanko/kanko_top.jsp

*4:職務質問を受けたのは、たぶん初めてです。