『市川海老蔵−眼に見えない大切なもの』

今月の新橋演舞場「七月大歌舞伎」は、久しぶりに市川海老蔵が歌舞伎の舞台に復帰するということで、話題だったようです。私は、昼夜とも観に行きましたが、いつもも月よりもチケットがとりにくかったらしいです。
舞台を観に行く前から、予習として、1年くらい積読状態だった『市川海老蔵−眼に見えない大切なもの』(講談社、2010年)を読みました。(結局、読み終わったのは、観劇から帰宅の電車の中でした。)

市川海老蔵 眼に見えない大切なもの (Grazia Books)

市川海老蔵 眼に見えない大切なもの (Grazia Books)


この本の中の、素顔の市川海老蔵は、非常に好奇心が旺盛で、対談の相手を魅了してしまいます。


また、『演劇界』(2011年8月号)の巻頭特集「水も滴る二枚目役者」で、演劇評論家・矢野誠一氏の「妖しい危険性と幼児性」という11代目・市川海老蔵の魅力を述べた文章が掲載されています。

演劇界 2011年 08月号 [雑誌]

演劇界 2011年 08月号 [雑誌]


私自身も、平成7年9月の歌舞伎座の「十一代目団十郎三十年祭」の市川新之助(当時)の「鏡獅子」の舞台を観た時から、役者・市川海老蔵新之助)の魅力にとりつかれた一人です。
「鏡獅子」については、前半の小姓弥生については、以前より違和感がなくなって、踊りも良くなったように思いました。後半の獅子の精については、良いのが当然という意識があるせいか、もう少し毛を振る時の形がもっときれいだと良いのではないかなどと、つい、欲張った注文をしてしまいます。
勧進帳」の富樫は、いつもよりも台詞がゆっくりめで、わざと勢いを抑えているような、舞台を観ていて不思議な感じがしました。大仏次郎作の舞台は、昼の部の「楊貴妃」よりも夜の部の「江戸の夕映え」が面白かったです。
久し振りに、市川海老蔵の舞台を観て、改めて、華のある役者だと思いました。