澤瀉屋の襲名のニュース

先週の澤瀉屋の襲名のニュースには、本当にびっくりしました。

   亀治郎が猿之助襲名へ 香川照之も歌舞伎に(msm産経ニュース記事)


特に澤瀉屋贔屓ではない歌舞伎ファンの一人ですが、最近の市川亀治郎の活躍には注目していました。もちろん、今月の新橋演舞場公演にも置く予定です。
以前、雑誌『演劇界』のインタビュー記事だったと思いますが、「ずっと亀治郎でいる」ような発言を読んだことがあります。でも、いずれは、澤瀉屋一門を引っ張っていく立場でもあるので、猿之助襲名は当然のような気もします。
一方の、香川照之市川中車を襲名して、歌舞伎舞台に立つというニュースには…。
正直、「40代半ばを過ぎて歌舞伎役者になるのは、いくら父親が歌舞伎役者だとしても難しいのでは?」と思っていました。でも、ニュースを耳にしてから、『演劇界』のバックナンバーの記事を読んでみて、今は、「香川照之市川中車、結構いけるかも?」という期待が高まっています。*1
『演劇界』(2011年10月)の巻頭大特集「歌舞伎の未来へ」の中の、「これからも、夢見る力を 市川猿之助への30の質問」の記事の中に、こんなやりとりがありました。

 ご子息の香川照之さんがご活躍されています。香川さんを俳優として演出してみたい、と思われますか。
 僕の若い頃のドキュメンタリーを見ていて、孫が「パパ?」と聞いていたくらい似ていますので(笑)、どんなふうになるのかたいへん興味がありますね。熱い芝居をさせれば、きっと私のように突き抜けるくらいにやってくれるのではないかと思います。


 もし機会があれば、どんな作品がいいでしょうか。甥御さんの亀治郎さんとの共演も興味深いのですが。
 スーパー歌舞伎や書き物の芝居だとすぐにでもやれそうなものもあると思います。先日、梅原猛先生から頂戴したお手紙に『ヤマトタケル』や『オグリ』を亀治郎や照之さんで見てみたいものだ、と書いてありました。そんなことが実現するとすごいことになるでしょうね。

演劇界 2011年 10月号 [雑誌]

演劇界 2011年 10月号 [雑誌]


おそらく、このインタビューが行われた時には、すでに襲名の話は、ある程度固まっていたのではないかと思われます。ニュース記事などの二人の写真、見ればみるほど、良く似ています。
市川猿之助の芸については、『演劇界』(2010年7月号)の巻頭大特集「猿之助四十八撰」を参照しました。


歌舞伎役者としての香川照之義太夫歌舞伎舞踊は難しそうですが、父親の猿之助がインタビューで語っているとおり、スーパー歌舞伎や新作歌舞伎ならば、すぐにでもいけそうです。演出次第で、面白い舞台を見せてくれそうです。歌舞伎役者は、本人の努力は当然ですが、観客によって育てられます。襲名によって、ひと回り、時にはそれ以上、役者として大きくなります。
同世代として、歌舞伎役者・中村中車(香川照之)に注目していこうと思っています。まずは、先代の市川中車がどんな役者だったのかを調べてみようと思います。来年6月の、澤瀉屋襲名公演が楽しみです。(チケット争奪戦になるのかな…。)
来年は、中村勘太郎の六代目中村勘九郎襲名披露もあります。*2 歌舞伎座は立て替え工事中ですが、歌舞伎界はいろいろ行事が目白押しです。歌舞伎座が新装開場した時には、また大きな襲名公演がありそうな、そんな予感がします。

*1:NHK「かぶん」ブログ:NHK  2011年9月29日(木)  市川亀治郎さん・香川照之さん 記者会見全文掲載  http://www9.nhk.or.jp/kabun-blog/800/96522.html

*2:中村勘太郎改め六代目中村勘九郎 襲名披露記者会見が行われました(歌舞伎美人)  http://www.kabuki-bito.jp/news/2011/07/post_268.html