Rubyのシステムについて、お話を伺ったことがありました

カウントアウェアネス・ポータルに、以下のような記事が掲載されていました。

 島根県松江市立図書館、情報システム構築の提案依頼書の中でRubyの使用を義務づける(2011年10月19日)
     http://current.ndl.go.jp/node/19338

  
この記事にもある、Rubyを使った図書館システムを塩尻市立図書館に提供した「株式会社まちづくり三鷹」の方に、お話しを伺う機会がありました。
「株式会社まちづくり三鷹」は、三鷹市第三セクターとして、産業と地域の発展に取り組んでいる会社です。図書館関係では、同社がオープンソースプログラミング言語Rubyを使って開発した図書館情報システムを長野県塩尻市立図書館が導入したことで、以前、話題になりました。2009年1月に、「コミュニティ・クリエイション」を設立し、情報システムのコンサルティング・開発等の事業にも取り組んでいます。

   株式会社まちづくり三鷹    http://www.mitaka.ne.jp/
   株式会社コミュニティ・クリエイション   http://www.comcre.co.jp/

   塩尻市立図書館      http://www.library-shiojiri.jp/


お話を伺ったのは、半年以上も前のことになります。その時のメモを読み返してみて、図書館や図書館システムをどう見ているかという部分など、参考になると思われることもありましたので、まとめ直してみました。
メモし切れなかったことや、私自身が消化しきれなかったこと、お話の内容と私の理解が異なっている部分もあるかもしれませんが、ご了承ください。

  • 当社は第三セクターだが、10年間黒字。地域の人材を活用したまちづくりを支援している。地方には、人の流出を防止したい(=雇用の場の創出)という思いがある。当社は、システムを入れるだけではなく、地域の人を積極的に雇用して運用するというしくみを作る手助けをする。
  • オープンソースで地元企業が動かせるシステムをつくり、当社がライセンス料をいただく。ソースコードの開示で、地元のベンダーでもシステムの保守ができる。技術的なバックアップと品質保証は当社が行う。
  • 最初、図書館に説明に行った時は、図書館の方が怖かった。
  • 塩尻市立図書館にシステムを導入していただいたが、「(システムを導入したことで)自分たちがやりきれなかったことができた」と司書の方に言われた時は、うれしかった。
  • 大手ベンダーのシステムは、パッケージに合わせることで品質を保証する仕組み(=「こういう機能があるので、こう使ってください。」)で、自由度が少なく、システムがブラックボックスになっている。トラブルがあっても、契約期間内はそのシステムを使い続けなくてはいけない。
  • システムのOSが変わればシステムも変えなくてはいけないという場合が多いが、Rubyのシステムは、OSが変わっても使い続けることができる。
  • 当社のシステムは自分たちで作るシステム。最初に、「どういうフローで、どのくらいの人数で仕事をしているか」「今使っているシステムについてどう思っているか」を職員に聞き、本当にやりたいことを詰めてシステムを作る。システム本稼動後、次の展開(=「システムを使って、こういうことができたらいい」ということ。)を考える。
  • オープンソースでやると、システム導入経費・運用経費を下げることができる。データ移行、パッケージ入替のみ、経費をいただく。(機器類は、別途費用が発生する。)
  • オープンソースは、ずっと使いながら進化するシステム。サービスの変化(ICタグの導入、電子書籍への対応など)、利用者(ニーズ)の変化に対応できる柔軟性が高い。利用者サービスの部分は強い
  • 小さい自治体だと、予算がないので、システムが変えられないということもあるので、経費が安いオープンソースのシステムは魅力的だと思う。まずは予算規模の小さい自治体への導入を目指しているが、将来的には、大きい自治体でも使えるシステムにしたい。
  • 機械は消耗品なので、3年くらいの周期で変えるのが良いか? ソフトを安くできれば、可能か?
  • ハンディターミナルなど、専用の機械でなければダメなのか? PS2などが使えないか?
  • 図書館の規模によって、図書館に求められる役割も異なるのではないか?例えば、公共図書館ではTRCマークがよく使われているが、蔵書規模の小さい図書館では、TRCマークほどの詳しいデータは必要ないかもしれない、とも思う。
  • 他のメーカーとの連携も考えている。例えば、公開系の部分は当社が担当するなど。以前、「しずくラボ」との連携についての問合せがあった。

   しずくラボ   http://www.szk.co.jp/

今回、Rubyの話が出たことで、「株式会社まちづくり三鷹」の方からお話を伺ったことを思い出し、古いメモをひっぱりだしてきた次第です。
図書館職員に必要とされるシステム知識についての話はよく聞きます。お話を伺って、システムを利用して自分たち(=図書館職員)がどういうことを実現したいのか、図書館の業務やサービスについても、きちんと伝える能力も必要だと思ったことを覚えています。それは、現在でも変わりません。