『「最強のサービス」の教科書』

「最強のサービス」の教科書 (講談社現代新書)

「最強のサービス」の教科書 (講談社現代新書)


内藤耕『「最強のサービス」の教科書』(講談社現代新書)は、書店で見かけた時に、「こうすれば日本のサービス業が変わる!!」という帯にひかれて手にしました。
この本では、著者が調査分析してきた先進的なサービス企業8社−加賀屋スーパーホテルえちぜん鉄道ヤオコー一の湯喜久屋大垣共立銀行バロー−の現場の取り組みを紹介することで、より良いサービスを効率的に提供する方法を考えていく、という内容です。

本書の中で紹介しているサービス企業は、継続的に顧客から高い支持を得ている企業ばかりである。この高い支持を実現するために、これらのサービス企業は、日々変化する顧客の要望や状況に合わせ、また自分の中に何か不足があるのではと常に考え、提供するサービスの内容や提供方法を見直し続けているのである。(p.3〜4)

つまり、著者は、社会の変化や顧客の変化に合わせて常に変化し続けられることが、「最強のサービス」を提供する企業の特徴であるとしています。

サービスの内容や提供方法が従業員次第で毎回異なることは大きな問題なのだ。サービスの品質にムラがあると、サービス企業として、顧客を、長く維持し続けることができない。(p.35)

おもてなしのサービスには“完璧”というものがない。宿泊客が期待するサービスの内容も時代とともに変化するので、サービスの提供方法は常に見直し続けなければならない。(p.37)

これらは、加賀屋の項目で紹介されていることですが、読んでいて、「これは、図書館にも当てはまることではないか?」と思いました。

サービスを経営指標(KPI)の変化を通して評価する「客観性」と組織的にサービスが提供されるという「再現性」が、どのようなサービスにおいても必要なことであると、著者は述べています。そして、何かを改善しようとした時にできない理由をリストアップするのではなく、できることのリストを一生懸命作ることが重要だとも述べています。*1
この本を読んで、図書館のサービスについて、すべての人に満足してもらえるのは難しいとしても、自館のサービスのターゲットとするのはどういう人達で、本当に顧客の立場に立っているのかどうか、など、いろいろ考えて直してみるきっかけになりました。

*1:本書では、できない理由を並べるのは「経営者」とありますが、現場の職員である場合もあるように思います。