コクーン歌舞伎「天日坊」に行ってきました

コクーン歌舞伎「天日坊(てんにちぼう)」に行ってきました。
河竹黙阿弥原作の「五十三次天日坊」を145年ぶりに上演、官藤官九郎脚本、串田和美演出・美術、そして「コクーン歌舞伎」というものの、いつも以上に歌舞伎俳優の出演が少ない…。チケットはとったものの、正直、「どんな舞台?」という不安があって、ネットで調べたところ、賛否両論で、更に混乱して劇場に足を運びました。
終演後の感想は、「面白かった」、「こういう歌舞伎もありかも?」でした。もしかしたら、あまり期待せずに、劇場に足を運んだからかもしれないのですが…。
コクーン歌舞伎は、客席通路を花道のように使って役者さんが登場したり、客席に入りこんだりすることもあるため、座席が狭い+堅いと思いながらも平場席を選ぶのですが、今回は通路横の席がとれました。すぐ横を通る役者さんにドキドキしたり、手の込んだ衣裳をじっくり見ることができたり。*1 中村勘九郎の客席での熱演も、近くで見ることができました。
現代の若者の自分探しの物語的でありつつも、歌舞伎的なポイントは抑えてあるように思いました。天日坊(中村勘九郎)の「マジかよ?」というセリフも、髑髏柄の着物も、「こういう歌舞伎もあるかも?」という感じて、あまり違和感は感じませんでした。(今回の出演者の衣裳や髪形は、パンクっぽかったかも?)
音楽も、いつもの歌舞伎の下座音楽ではなくて、ドラム、トランペット、エレキギターでした。トランペットの演奏者が舞台に並んで演奏している前での立ち回りは、意外と音楽と合っていて(ジャズっぽい感じ?)、とても良かったです。
プログラムの座談会で、中村勘三郎が、天日坊について、「役者に年齢はないというものの、自分がやるのは難しい気がする」と語っていますが、確かに、天日坊という役については、中村勘九郎に合っているような気がします。
中村勘九郎は、襲名してから、役者として成長したような気がします。弟の中村七之助女形として、美しくなったと思います。片岡亀蔵が出てくると、一気に歌舞伎らしくなります。
個人的には、歌舞伎は何でもありで、若手役者さんでなければできない舞台もあるのではないかと期待して、劇場に足を運んでいます。
その一方で、歌舞伎座のさよなら公演のときのような、ベテランの役者さんが競演する舞台も見たいと思ったりもしているのですが。

*1:今回のコクーン歌舞伎の衣裳は、要チェックです。