歌舞伎座新開場記念展 歌舞伎−江戸の芝居小屋@サントリー美術館

現在、サントリー美術館で開催されている展覧会「歌舞伎座新開場記念展 歌舞伎−江戸の芝居小屋」に行ってきました。

 歌舞伎座新開場記念展 歌舞伎−江戸の芝居小屋
  ■ 会場: サントリー美術館
  ■ 会期: 2月6日(水)〜3月31日(日)


いよいよ、4月に新しい歌舞伎座が開場します。
開場を前にして、中村勘三郎丈、市川團十郎丈の訃報がある一方、尾上菊之助の結婚という慶事もあったり。先日、杮落公演に出演予定だった市川團十郎丈の逝去に伴う配役変更が発表されました。
歌舞伎好きとしては要チェックのこの展覧会は、第五期歌舞伎座新開場を記念し、近世における芝居小屋から、現在へとつながる歌舞伎の劇場空間が成立するまでの歴史を、屏風絵、錦絵などの絵画作品を手がかりにしてたどるという展示構成です。歌舞伎座に飾られていた、岡田三郎助画「道成寺(五代目中村芝翫[五代目中村歌右衛門])」、鏑木清方画「さじき」の絵もありました。

第1章 劇場空間の成立

江戸時代の屏風絵や錦絵で構成されていました。仮設の舞台での踊りの様子を描いたものから始まり、江戸期の芝居小屋の中の様子を描いたものへと続き、劇場空間が成立していく歴史をたどることができます。芝居小屋の中の様子を描いた錦絵は、舞台だけではなく、舞台を見に来た観客も細かく描かれていて、観客が様々な様子で舞台というよりも、劇場という空間を思い思いに楽しんでいます。

第2章 歌舞伎の名優たち

歌舞伎役者たちは、江戸時代の人々にとって憧れのスターだったそうです。そんな、役者の舞台姿を描いた浮世絵が多数制作され、人贔屓役者の役者絵をこぞって買い求めたそうです。昔も今も、ファン心理は変わらないようです。
平櫛田中作「六代菊五鏡獅子(六代目尾上菊五郎)」も展示されていました。平櫛田中作の六代目菊五郎の鏡獅子の彫刻と言えば、現在、国立劇場のロビーに飾られている作品が思い出されますが、展覧会図録の解説によると、この作品は、大作の製作の前に作成された試作品の1つだそうです。

第3章 芝居を支える人々

第3章は、「歌舞伎の発展を支えてきた人々=観客」についてです。「贔屓」の観客の様子、歌舞伎の舞台から影響を受けて江戸市井で流行したファッションなどに関する資料で構成されています。
六代目中村歌右衛門丈が着用した、「助六」揚巻の打掛展示されていました。2着ずつ、計6着が展示されるようで、現在は、山口蓬春画「白地精好梅に丹頂鶴図の打掛」と堅山南風画「白地精好笹に短冊図の打掛」の2着が展示されていました。



今回は、展示会の図録も購入しました。作品保護のため、展示替が行われるので、図録ではすべての展示物を見ることができます。もちろん、実物の方が、ずっとすばらしいのですが。歌舞伎の歴史を知る手引きにもなりそうです。
また、ミッドタウン内のいくつかのお店では、今回の企画展にあわせて、歌舞伎にちなんだグッズを販売しているようです。歌舞伎ファンは、時間があれば、ミュージアムショップだけではなく、他のお店ものぞいてみると、面白い歌舞伎グッズを見つけることができるかもしれません。