日本経済新聞(9月28日朝刊)の記事を読んで、図書館のイベントについて考えてみました

昨日、9月28日(土)の日本経済新聞朝刊、文化面に「図書館、知の交流拠点に 意識調査、多機能化求める声多く」という記事がありました。*1
日本経済新聞社が9月中旬に図書館の利用者ニーズを探る調査を行った結果、図書館を人々の交流の場や仕事や勉強を支援する各種サービスを提供する知の拠点として期待していることがわかった、というような内容の記事です。この記事で紹介されているのは、奈良県立図書情報館のイベントや企画展示の開催、武雄市図書館内のカフェ、秋田県立図書館電子図書館サービスです。そして、

ただ本を貸すだけの施設から、利用者を刺激し、人々の交流や知的創造を促す拠点へ。潜在力を花開かせる知恵が図書館に問われる時代を迎えている。

と記事が結ばれています。明日、30日から、この調査に関連した連載企画「図書館新時代」が掲載されるそうです。日本経済新聞の記事なので、ビジネス寄りになるのかどうか、気になるところです。


ところで、「図書館でどのようなイベントがあれば参加してみたいか(複数回答)」といて紹介されていたのが、以下のようなものでした。

  • 映画上演・コンサート・各種公演
  • 医療・健康に関する相談
  • 家計・金融に対する相談
  • 本の著者による講演会
  • 料理教室
  • 地域の歴史・文化をテーマにした講演会
  • 絵画などの展覧会
  • スマートフォンなど情報技術の使い方講座
  • 相続や隣人訴訟など法律に関する相談
  • 育児に関する相談


この、例示されたイベントを見て、図書館関係者はどう思ったでしょうか?
おそらく、「このイベント、図書館ですでにやっていることだけど…?」と思った方が多いのではないでしょうか。
この回答の結果は、図書館の情報発信がうまくできていないことを示しているのかもしれません。つまり、現在でも図書館でいろいろイベントをやっているにも関わらず、そのイベントが知られていない、あるいは、イベントがニーズに合っていないから、このような要望が出てくるのかもしれません。図書館のホームページや広報紙にイベントの案内を載せていても、そこにたどりついていない可能性もあり、図書館の情報発信には、まだまだ課題がありそうです。
また、記事の見出しで「知の交流拠点に」といっている割には、講演会とか相談といったあまり参加者間の交流がない一方通行的なイベントが多いような気もしました。
個人的に気になったのは、「スマートフォンなど情報技術の使い方講座」です。図書館のOPACやデータベースの検索のしかたといった、図書館での情報の探し方の講座を行っている図書館は多いのではないかと思いますが、それだけではなく、FacebookとかTwitterなどのSNS関係の講座や各種インターネットサービスの使い方のような講座は、図書館とはかなり親和性が高いように思います。(もう、このような講座を行っている図書館もあるかもしれませんが。)
今後は、図書館内のインターネット環境の整備や図書館職員の情報技術のスキルアップが、ますます求められることになりそうです。

*1:日本経済新聞のインターネット版では、有料会員向けの記事となっています。