「第9回レファレンス協同データベース事業担当者研修会」の報告書等が公開されています

6月に国立国会図書館関西館、7月に国立国会図書館東京本館で開催された、「第9回レファレンス協同データベース事業担当者研修会」の配布資料、報告書が、レファレンス協同データベースの「フォーラム・研修会」(「事業のページ」内)で公開されています。

   レファレンス協同データベース事業担当者研修会


私がレファ協担当者研修会を受講したのは第1回で、あれからもう8年もたっているんですね。国会図書館関西館に行ったのも、その時が初めてでした。


報告書と配布資料を読むと、現在のレファ協とレファレンスの課題が見えてくるように思います。今回の課題は「クイックレファレンス」でしょうか?
でも、以前から、「レファ協にクイックレファレンスを登録するかどうか」ということは課題になっていたと思います。

報告書にもあるとおり、クイックレファレンスの定義は図書館、あるいは職員によって異るようにおもいます。個人的には、報告書にあがっている「ツールが決まっているもの」、「ワンリターンで提供できるもの」、「基本的な辞書、参考資料で調査できるもの」は登録した方が良いと思っています。もちろん、以前、勤務館の担当だった時は、クイックレファレンスを登録できるほどの余裕もなっかのですが。もちろん、どのような事例をレファ協に登録し、公開するかについては、おそらく、参加館により方針が決まっているとは思います。現在、利用する側に立ってみると、図書館が一生懸命に調査をして回答をしたという「The レファレンス」というような事例だけではなく、クイックレファレンスがもっと登録されていた方がレファ協がもっと使えるデータベースになると思います。
そもそも、クイックレファレンスは、レファレンス事例として記録されないことが多いのではないかと思います。でも、レファレンス経験の長い職員、あるいは、その資料を知っていた職員にとってはクイックレファレンスになったとしても、新人の職員や、その資料をたまたま知らなかった職員にとっては、調査が困難だった事例や未解決事例になるかもしれません。それに、クイックレファレンスと言っているのは図書館の中の人で、利用する側からすれば、たまたま自分の質問にすぐ回答してもらえたと思うものの、「クイックレファレンス=簡単な質問」ではないはずです。このあたりは、当日の講師を務めた谷本先生も触れています。*1
レファ協を研修資料として活用するためにも、定番事例として、クイックレファレンスを登録して活用するのが良いのではないかと思います。以前、若手職員が、ベテラン職員が持つ「このような質問の時には必ず見るべき資料」というノウハウを教えて欲しい、記録として残して欲しい、と言っていたことがありました。職員の育成のために、ベテラン職員のノウハウを伝える方法として、記録として残す、そして、レファ協に登録すれば、キーワードなどで検索ができ、研修資料としてもっと活用することができます。
そして、クイックレファレンスの登録を増やす方法として、「簡易なフォーマットがあると良い」という意見がありましたが、私もこれに賛成です。クイックレファレンスの登録を増やすためにも、簡易入力フォーマットと簡易表示があってもよいと思いますが、いかがを書いてほしいと思います。それから、事例の登録にあたっては、なぜその資料を調査したのかという「回答プロセス(調査経過)」と、回答結果を書いて欲しいと思っています。*2 特に、未解決事例は、調べたけれども回答が載っていなかった資料は記載すべきですし、適宜改行したり、箇条書きを使うなど、読みやすい工夫も必要です。*3
研修に参加された方のレポートも公開されていますので、こちらもぜひご覧になってはいかがでしょうか。
図書館のレファレンスツールの1つとして、レファ協をもっと活用してほしいと思っています。


(この記事を書いている時、「れふぁきょう」と入力して変換すると、「レファ教」と変換されて困りました。そのうちに、ちゃんと「レファ協」と変換されるようになりましたが。「れはっちによる、「レファ教(協?)」への勧誘か、などと思いながら、記事を書いていました。)

*1:谷本先生の資料の、「5.「クイックレファレンス」とデータの作成・登録」のスライドを参照。

*2:「『○○』のp.○にあり。」という事例もありますが、できれば、「『○○』のp.○に「・・・」とあり。」というように書いて欲しいと思うのです。

*3:配布資料「レファレンス協同データベース・システムの機能とその活用」のスライド19を参照。