『十二代目市川團十郎』(演劇界ムック)

十二代目市川團十郎 (演劇界ムック)

十二代目市川團十郎 (演劇界ムック)


鳳凰祭三月大歌舞伎は、昼、夜とも、見ごたえのある演目が並んでいます。
個人的には、昼の部の「身替座禅」、夜の部の「勧進帳」の、尾上菊五郎中村吉右衛門が共演する舞台が良かったです。
「身替座禅」は、時々、オーバーアクション気味の舞台がありますが、今回は2人とも自然にやっていて、それでいて、つい笑ってしまうという良い舞台でした。「勧進帳」も、中村吉右衛門の弁慶に迫力があり、坂田藤十郎義経に気品がありました。

そして、舞台を見ながら、もし十二代市川團十郎が生きていたら、「身替座禅」も「勧進帳」も、菊五郎團十郎の共演だったかもしれないな、と思いました。
今さらながら、新しい歌舞伎座に、市川團十郎という役者が出演していないことが残念です。歌舞伎座で、十二代市川團十郎、十八代中村勘三郎の舞台が見たかったと思っている歌舞伎ファンは、私だけではないと思います。


歌舞伎座の帰り、いつも立ち寄る教文館で『十二代目市川團十郎』(演劇界ムック)を見つけました。表紙の助六は、歌舞伎座さよなら公演の時のものでしょうか。雑誌『演劇界』に掲載された写真や記事の再録が中心ですが、私が歌舞伎を観はじめる前の記事もあり、改めて役者としての十二代目市川團十郎を知ることができる内容となっています。