「図書館、市民と協働」という新聞記事

今朝の日本経済新聞の文化面に、「図書館、市民と協働」という記事が載っていました。

本の貸し出しなど従来の業務から踏み出し、様々な分野で市民と協働する図書館が増えている。IT(情報技術)に強い市民とともに地域の歴史データベースを構築したり、図書館のスタッフが市民の情報発信を後押ししたり。図書館、市民が一体となって有意な情報を収集・発信することで、地域社会の活性化につなげたい考えだ。


この記事で、紹介されているのが「NPO法人上田図書館倶楽部」です。上田図書館倶楽部のホームページでは、活動内容について、次のように書かれています。

私たちは、上田情報ライブラリー(上田市立図書館)を拠点として、図書館との協働による情報サービス活動、学習活動、文化活動や、図書館業務、関連業務の受託により”市民参加による幅広い図書館サービス”を実現して、市民生活の向上と地域の文化の発展に役立ちたいと、活動を続けています。


上田図書館倶楽部が手がけた事業として記事で紹介されているのが、「信州地域資料アーカイブ」です。

そのほか、長崎市立図書館の「医療・健康情報サービス」、新潟県十日町市十日町情報館での地域を学ぶ勉強会、箕面市を中心に大阪府北部の写真のデータベース化に取り組む「北摂アーカイブ*1が紹介されています。

いずれも、地域住民の学習や情報発信の場として図書館が活用されている例です。地域住民の居場所としての図書館。居心地の良い本のある場所を公共図書館が提供すること、あるいは、大学図書館のラーニングコモンズのような、地域住民の学習、活動、コミュニケーションの場所を公共図書館が提供することが求められているのかもしれません。


この記事の最後の方で、

もちろん、図書館側が市民を「無償で働く便利な存在」見てはうまくいかない。

と述べています。
地域住民を図書館活動にどう取り込んでいくかは、おそらく、その地域の事情などによって変わってくるのかと思います。方法は1つではなく、図書館によって異なるものであり、これからの図書館の職員には、コーディネート力、あるいはキュレーション力のようなものが求められてくるのかもしれません。


この記事で紹介されている地域住民の居場所としての図書館については、今年1月に刊行された、猪谷千香さんの『つながる図書館』(ちくま新書)でも紹介されていたかと思います。
来年、猪谷さんに、図書館職員向けの講演をお願いしています。年末年始の休みの間に、予習(復習?)として、『つながる図書館』を再読しておこうかと思っています。

*1:活動は、箕面市立図書館豊中市立図書館がバックアップ。