歌舞伎の今@『演劇界』(2015年9月号)

演劇界 2015年 09 月号 [雑誌]

演劇界 2015年 09 月号 [雑誌]


先月の歌舞伎座での「熊谷陣屋」で市川海老蔵が演じた熊谷次郎直実が表紙の、『演劇界』の今月号。書店で平積みにされているのを見た時に、一瞬、
「これ、誰だっけ?」
と思ってしまいました。最後の花道での姿ですが、インパクトのある、印象的な写真です。
「熊谷陣屋」はよくかかる演目で、「またか」と思ったものの、市川海老蔵が初役で熊谷を演じるということで、どんな舞台になるか楽しみでした。熊谷は、中村吉右衛門に教わったそうです。
見終わって、個人的には、義太夫の台詞に難があるように思いました。これは、おそらく、義太夫物を何度も演じることで身に付くものではないかと思います。市川海老蔵には、これからの歌舞伎を担う役者として、義太夫物はしっかり身に付けて欲しいと思っています。


今月号には、坂東玉三郎スペシャルインタビューが載っています。その中で、次のように話しています。

同世代の方たちと舞台をすることも大事ですけど、今は、次の世代の人たちと一緒の舞台にいることがいちばん大事だと思うんです。若い人たちと一緒にいてくれると思っていた(十八代目)勘三郎さんや、(十代目)三津五郎さんがいなくなってしまったわけですから。何を教えるかというより、とにかく一緒にいる。そうすれば、何かにつけてしゃべれるし、私がどういうふうにしているかわかってもらえるでしょう。私は、「伝える」ということを特別に考えたことはないのです。役をもらったら先輩に教えていただくのが当然だし、後輩に何か聞かれたら教えるのが当然という生活をしてきましたので。

このインタビューを読んで、坂東玉三郎の7月の歌舞伎座の舞台に対する考え方がわかりました。そして、9月の政岡、10月の阿古屋が楽しみになりました。