歌舞伎座『三月大歌舞伎』(昼の部)を観ました@YouTube松竹チャンネル

YouTubeの松竹チャンネルで、本日まで限定公開されている歌舞伎座「三月大歌舞伎」の昼の部を観ました。

3月の歌舞伎座公演は、昼の部の「新薄雪物語」を目当てに、昼の部のみチケットを購入していたのですが、残念ながら、公演中止。期間限定ですが、公演動画を無料公開してくれて、本当にうれしいです。

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「新薄雪物語」がおもしろかった!

昼の部は、舞踊劇「雛祭り」と「新薄雪物語」の通し上演(花見、詮議、広間、合腹)です。

「新薄雪物語」は登場人物が多い上に、それぞれが重要な役なので、役者さんが揃わないと上演できないとも言われています。今回は、幸崎伊賀守が中村吉右衛門、園部兵衛が片岡仁左衛門が勤めるほか、その他の役も、納得の役者さんが勤めていたと思います。

 

「花見」の場は、事件の発端となる場で、とても華やかです。ただし、動画だと、園部左衛門の松本幸四郎、薄雪姫の片岡孝太郎も、やや華やかさが欠けているような気がしたのが少々残念でした。

 

「詮議」「広間」「合腹」になって、幸崎伊賀守、園部兵衛が登場します。二人とも義太夫のセリフがはっきりしていますし、子どもを思う親の気持ちも良く出ていました。

特に、「広間」の場面で、園部兵部が幸崎伊賀守の使者が持ってきた刀の先端のみに血がついているのを見て、伊賀守が預かっていた左衛門を逃して助け、代わりに自分が罪を負って切腹したことに気づく過程は、園部兵衛役の仁左衛門の顔がアップで観られるので、不思議に思い、考え、気づくまでの表情がはっきりわかって、良かったです。

「合腹」の場面では、花道から伊賀守が登場する時、実は腹を切っているため、痛々しい足どりなのですが、吉右衛門はやりすぎず、わざとらしくないところが良かったです。

「三人笑い」の場面も、梅の方役の中村魁春仁左衛門吉右衛門の顔が順にアップされ、それぞれの子どもを助けたいという親の気持ちと、そのために切腹を選んだというなんともやるせない、悲痛な思いがよくわかりました。

 

「夜の部」はパス

「夜の部」は、他の予定もあったこと、演目、配役とも、自分にとってはイマイチだったことから、チケットは購入しませんでした。

動画も時間切れで、観ていません。

 

動画だと物足りない点もありました

公演内容をノーカットで 、しかも無料で観ることができたのはうれしいのですが、個人的には物足りない部分もありました。

まず、ライブ感。歌舞伎を観に行くと、いい場面でいいタイミングで大向こうから声がかかります。これがないのは、やはりさみしいです。客席のザワザワ感や、舞台の演技に対する客席の反応とか、劇場でしか味わえない感じがあります。

また、役者さんを近くで観ることができるので、細かい表情の変化などがよくわかるのですが、個人的には、やはり、舞台全体を観たいという思いが強いかもしれません。主役だけではなく、周りの役者さんの動きとか、義太夫さんの様子とかも観たいので。「合腹」の最初の場面で、葵太夫さんが映されたのはうれしかったです(三味線の方の名前はわかりません…。)。

 

それから、私はiPadで動画を観たのですが、何となく画面が暗く、衣裳や舞台装置がややくすんだ感じがしました。これは、「オグリ」の時は感じなかったのですが。撮影環境も影響しているのでしょうか?

 

来月以降も、動画配信を希望します!

歌舞伎公演がいつから再開されるのか、現時点では未定です。

来月以降も、歌舞伎公演の休止期間中は、過去の公演の動画でも構わないので、無料公開してくれることを期待しているのですが…。

歌舞伎ファンはもちろん楽しみにしていますし、あまり歌舞伎になじみのない方も「無料だった観てみようかな?」と思っている人も多いようです。特に、歌舞伎を観たくても、地方に住んでいる方だと、なかなか劇場に足を運べないという方も多いと思います。

いろいろ大変だとは思いますが、歌舞伎の裾野を広げるチャンスでもあるかもしれません。歌舞伎を観たことがなかったけれど、たまたま動画を観て、おもしろかったので、公演が再開されたら、ぜひ劇場に足を運んで生で観たい、という方が少しでも増えることを期待しています。